先日書いた記事の中で、周波数帯の説明がちょっと説明不足な感じがしたので、自分の頭の中を整理する意味でも、一度まとめておこうと思いまして。
特に、今年の5月には「SIMロック解除の義務化」も正式にはじまりますし、SIMフリー端末を選ぶ際のポイントにもなりえる内容ですので。
では、書いていきます。
周波数帯一覧表
この表は、2015年1月24日開催の「IIJmio meeting 6」で使用された表を書き写したものです。
参考: CPUとメモリ、対応バンドを確認すべし――IIJがSIMフリースマホの選び方を解説 - ITmedia
バンド | 周波数 | docomo | au | UQ | SoftBank | Y!mobile | WCP |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Band 1 | 2.1GHz | W-CDMA LTE |
(CDMA2000) LTE |
W-CDMA LTE |
|||
Band 3 | 1.8GHz | LTE | LTE | ||||
Band 6 | 800MHz | W-CDMA | |||||
Band 8 | 900MHz | W-CDMA LTE |
|||||
Band 9 | 1.7GHz | W-CDMA | |||||
Band 11 | 1.5GHz | LTE | W-CDMA | ||||
Band 18 | 800MHz | (CDMA2000) LTE |
|||||
Band 19 ※1 | 800MHz | W-CDMA LTE |
|||||
Band 21 | 1.5GHz | LTE | |||||
Band 26 ※2 | 800MHz | LTE | |||||
Band 28 ※3 | 700MHz | LTE | LTE | ||||
Band 41 | 800MHz | TD- LTE |
TD- LTE |
※1 Band19は、Band6を内包。
※2 Band26は、Band18を内包。
※3 Band28は、2015年1月開始予定
少しだけ解説
図中の「W-CDMA」「CDMA2000」は電話回線として使用されている3G回線です。
「LTE」はLTEデータ通信と、VoLTEでの通話の回線です。
つまり、docomoを例にすると、Band1, 6, 19 が3G電話回線、Band1, 3, 19, 21, 28 がLTEデータ通信&VoLTE通話の回線となります。
SIMフリー端末では、その端末がどのBandに対応しているかで、通話や通信の繋がりやすさが変わってきます。
MVNOでの通信契約とセットになっている端末であれば問題ありませんが、独自に選考して購入する場合は、十分確認をした上で購入しないと、後で後悔することになりますので要注意です。
docomoの周波数帯
▶Band 1
2.1GHz。下り最大37.5〜112.5Mbps。
大手キャリア3社すべてが所有していて、エリアも日本全国に届いている。
周波数が高いので高速。
▶Band 3
1.8GHz。下り最大150Mbps。
現在は東名阪しか繋がらないため、それ以外の地域では重視する必要はない。
逆に東名阪では必須。
▶Band 19
800MHz。下り最大37.5〜112.5Mbps。
プラチナバンドと呼ばれている。
周波数が低いので2.1GHz帯と比べると速度は若干遅いが、障害物を回り込んで届くため、繋がりやすい。
更に、遠くまで届くためエリアカバーしやすい。
▶Band 21
1.5GHz。下り最大112.5Mbps。
日本独自の周波数帯のため、対応している端末が非常に少ない。
世界中のあらゆるLTE回線の周波数に対応している iPhone 6 でさえ対応していない。
北海道、東北、四国、北陸など地方都市が中心。
▶Band 28
700MHz。
2015年以降整備予定のプラチナLTE。
Band 19同様にプラチナバンドなので、対応エリアが広がれば安定した通信が見込めそう。
補足説明
東名阪なら、Band 1, 3, 19 を抑えておけばOK。
それ以外の地域なら、Band 21も対応していたほうが安心。
都心部ではBand 1 のみでも問題ないレベルだが、混雑時などはBand 3があれば速度低下を緩和できる(東名阪のみ)。
郊外や山間部などでの利用ではBand 19がないとかなり厳しい。
今後発売される機種においては、Band 28も必須になるかもしれない。
au の周波数帯
▶Band 1
2.1GHz帯。
通常エリア:下り最大37.5〜150Mbps。
CA対応エリア:下り最大150Mbps。
iPhone5で話題になった浸透力の弱い電波。
▶Band 11
1.5GHz帯。下り最大75Mbps。
エリアは狭いらしい。(auはエリアの公表をしていないため、実際には分からない)
auの主力はBand 1, 18なので、それほど重視しなくても良し。
▶Band 18
800MHz帯。
通常エリア:下り最大37.5〜150Mbps。
CA対応エリア:下り最大150Mbps。
au の主力周波数帯。
ドコモが2.1GHzの高周波数帯を主力にしているのに対して、auはプラチナバンドであるこちらが主力。
Band 1とあわせて、実人口カバー率は99%。
▶Band 28
700MHz。
2015年以降整備予定のプラチナLTE。
Band 19同様にプラチナバンドなので、対応エリアが広がれば安定した通信が見込めそう。
▶Band 41
2.5GHz。
WiMAX:下り最大40Mbps。
WiMAX2+:下り最大220Mbps。
2018年までにWiMAX2+に完全移行。
SoftBank(& Y!mobile)の周波数帯
▶Band 1
2.1GHz帯。下り最大37.5〜112.5Mbps。
ソフトバンクモバイル主力の 4G LTE。
▶Band 3
1.8GHz帯。下り最大75Mbps。
ワイモバイル主力の 4G LTE。
▶Band 8
900MHz帯。下り最大75Mbps。
プラチナLTE。
▶Band 11
1.5GHz帯。下り最大42Mbps。
▶Band 28
700MHz。
2015年以降整備予定のプラチナLTE。
Band 19同様にプラチナバンドなので、対応エリアが広がれば安定した通信が見込めそう。
▶Band 41
2.5GHz帯。
通常エリア:下り最大110Mbps。
CA対応エリア:下り最大165Mbps。
4G AXGP。
参考にさせて頂いた記事です。ありがとうございます。
ドコモ系MVNOの周波数帯をまとめてみた! | MVNOナビ!
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あとがき
僕自身、このあたりの知識が詳しいわけではないので、各サイトの情報を整理してまとめさせて頂きました。
各サイト様、貴重な情報をありがとうございます。
今日はとりあえず情報を整理しただけですので、備忘録の意味合いが強いかもしれません。
いつかやろう、やろうと思っていた内容ですので、個人的には少しすっきりしました。
というところで、今日はここまで。